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懐かしくてちょっと新しい山里の生き方

今から、50年ほど昔。
農業用機械がなかった時代。労働を助けたのは動物だった。

五十年の月日が流れ、住民は当時の10分の1、300人にまで減った。
かつての田んぼに、かつての畑に、今、猛々しく雑草が生えている。
かつて耕されていた土地を、そのまま変わらず耕すことは不可能だ。
耕せないなら、せめて草刈りを。
目の前の土地を、先祖から受け継いだ土地を荒らしたくないという一心で、
住民たちは日々草刈りに追われる。
いつか住民が増え、かつての耕作地が取り戻されるような未来はないだろう。
本当はみんな、知っている。
日本全国多くの地域が、同じ問題を抱えている。

だから今、私たちには、再び動物の力が必要だ。
穏やかな顔で、一日中草を喰み続ける。
どんな機械よりも軽やかに段差を越え、傾斜地をものともせず駆け上る。

ガソリンも電気も必要ない。そこには草があればいい。
重荷を乗せ、石垣を上り下りすることもできるはずだ。

十年、二十年、その先もずっと、この中山間地で生きていくために。

ロバと暮らし、ロバと働き、ロバと生きる。
ロバと生きることで、山里の未来を明るく描ける。


昔ながらの山里の暮らしに流れるコンテクストを、この手に受け取ってつなぐ。
「ロバと+」は、山里・色川ではじめた、私たちの生存戦略、実践計画です。